投資・資産形成

ナンピン買いは長期投資に有効なのか【メリットとデメリットも解説】

 

ぷるすけ
今回の記事では『ナンピン買い』についてお話していこうと思います。

 

みなさん、『ナンピン買い』は知っていますか?

 

投資初心者ならなんとな~く聞いたことありますよね。

 

でも、一般的には投資初心者がナンピン買いをすることは良くないとされているのはご存知でしたか?

 

そこで、この記事ではナンピン買いのメリットとデメリットを解説し、投資初心者がナンピン買いをするべきかどうかを考察していきます。

 

これはあくまで筆者の考えですので、参考程度にお願いします。

また、一緒に議論を交わして考えを深められたらいいなとは思っていますが、個人の考えですので批判はご遠慮ください。

 

 

ナンピン買いとは?

ナンピン買いは、保有している銘柄の株価が下がった時に行う投資手法の一つです。

 

具体的には、購入していた株が予想に反して値下がりしたときに、その株を買い増して『平均取得単価』を下げる方法のことをいいます。

 

(例)1,000円の銘柄を100株保有している場合(10万円分保有)

株価が1,000円から800円になったときに100株買い増す(8万円かかる)

すると、合わせて200株を18万円で購入したことになる!!

⇒平均取得単価が900円に下がる

 

平均取得単価が下がるし、『下がったら買う』というナンピン買いは投資初心者にとって分かりやすいですよね。

 

でも、ナンピン買いにはメリットとデメリットがあり、していい時としてはいけない時があるので詳しくみていきましょう!

 

 

ナンピン買いのメリット

 

ナンピン買いのメリット

①平均取得単価が下がるので、株価上昇時に利益が出やすくなる

②株価が損益0に戻るまでの時間が短くなる

③配当利回りを高くすることができる

 

一つ目の『株価上昇時に利益が出やすくなる』というのは分かりやすいですよね。

 

先ほどの例で考えると、平均取得単価が1,000円から900円になったことで、仮に1,100円まで株価が回復した場合の利益がナンピン買いをした時の方が大きくなっていますね。

 

同様に、平均取得単価が下がれば、株価がその水準に回復するまでの時間が短くなるので、機会損失も避けられます。

 

 

さらに、ナンピン買いをすることで配当利回りも高くなります。

 

仮に、例で挙げた銘柄の配当金が90円だったとします。

 

平均取得単価が1,000円のときには配当利回りは9%でしたが、900円のときには10%に上がるのです。

 

 

ぷるすけ
ナンピン買いのメリットをみると、良さそうな投資手法に感じますよね。

もちろん、大きなデメリットもあるのでそちらについても考えていきましょう!

 

 

ナンピン買いのデメリット

 

ナンピン買いのデメリット

①保有株数が増えることで含み損が増えやすい

②使える投資資金が減少する

 

とにかくナンピン買いのデメリットは『さらなる損失を抱えること』です。

 

 

先ほどの例でもう一度考えてみます。

 

(例)1,000円の銘柄を100株保有していて、その後500円まで値下がりした場合

・パターン①:ナンピン買いせずに保有

1,000円×100株=10万円で保有していた株が500円まで値下がりしたので5万円の損失となる

・パターン②:800円で100株追加購入(ナンピン買い)

平均取得単価が900円に下がり200株保有しているので、18万円のお金を使ったことになる

⇒500円×200株で評価額が10万円となるので、8万円の損失となる

 

ナンピン買いは『株価が今後回復する前提での投資手法』ですので、株価が下落を続ければどんどん傷口が広がっていきます。

 

この例だと少額の損失で済んでいますが、投資金額が大きくなり、ナンピン買いの回数が増えていくほど、下落局面では損失が大きくなるのです。

 

 

また、ナンピン買いをしても株価が回復しなければ、その銘柄は塩漬けになってしまうでしょう。

 

その資金を別の銘柄に投資していれば利益が出ている可能性があったので機会損失が生まれているというわけです。

 

 

損切りという考え方

 

ぷるすけ
これから『ナンピン買いをしてもいい場面』について考えていきますが、その前に損切りについても知っておきましょう!

 

一般的には投資初心者はナンピン買いをするべきではないと言われています。

※投資初心者でもナンピン買いをしてもいい場面は後述

 

その理由は、『株価の下落が一時的なものか長期的なものかを判断する力』が求められるからです。

 

株価の予想をする必要があるので、それが難しい投資初心者は『損切り』をした方が無難だということですね。

 

損切りというのは、『損失を抱えている状態で株を売って、これ以上の損失を増やさない』という投資手法です。

 

ナンピン買いをして大きな損失を抱えてしまうよりは、あらかじめ自分が許容できる損切りラインを設定しておいて、損失を小さく抑えようということです。

 

たしかに、損切りは投資初心者が知っておくべき投資のやり方でしょう。

 

 

ナンピン買いをしてもいい場面

 

ぷるすけ
ナンピン買いはしてもいい場面としてはいけない場面があります。

どんな時ならナンピン買いが有効になるのかについてみていきましょう!

 

ここまで、ナンピン買いは損失を広げる可能性があり、投資初心者にはおすすめされていないということをお話ししてきました。

 

しかし、ナンピン買いのメリットを活かせる場面があることもたしかです。

 

ここからの内容を読んで、『なんとなくナンピン買いをする』のではなく、明確な根拠を持ってナンピン買いができるようになりましょう!

 

 

ナンピン買いをしてもいい場面

長期の保有を目的としている

・安定した高配当銘柄である

・業績は良いのに市場全体の流れを受けて株価が下落している

・1株投資を行っている

 

 

長期の保有を目的としている

 

株価が下落していても長期的にみれば回復する可能性があります。

 

その場合には、平均取得単価を下げることができるのでナンピン買いが有効になるかもしれません。

 

また、長期保有という視点であれば、企業としてすでに成熟している大型株は株価の変動が比較的小さいのでナンピン買いをしてもいいと考えています。

 

もちろん、長期保有を考えるならしっかりとしたファンダメンタル分析はしておきましょう。

 

短期の株価の変動に惑わされず、ファンダメンタル分析をして選んだ銘柄ならばナンピン買いは有効になるはずです。

 

安定した高配当銘柄である

 

配当を目的とした投資ではナンピン買いも有効となります。

 

平均取得単価を下げつつ、配当利回りも高めることができるからです。

 

また、安定した高配当銘柄の場合は株価が下落したときに、インカムゲイン狙いの投資家が下支えする傾向にあります。

 

つまり、株価が下がれば配当利回りが上がり、その銘柄を買いたい人が増えるので、大きな下落に陥る可能性が低くなるということです。

 

 

ちなみに、僕のポートフォリオでは、総合商社がかなりの比率を占めています。

 

これは総合商社は安定した利回りで、しっかりとした稼ぐ力もあり、株価が下支えされるだろうと考えているからです。

 

>>【関連記事】投資初心者のポートフォリオ公開!どのくらいの利益があるのか?

 

 

ただ、高配当株のナンピン買いにも注意点があります。

 

ココに注意

高配当株では『減配のリスク』に気を付けること!

 

減配のリスクについてです。

 

株価の下落が業績の悪化によるものだった場合、配当金が減額となる可能性も同時に出てきます。

 

減配となれば、配当を目的としていた投資家たちが一気に売りに動くため、さらに株価が下落します。

 

そうすると、株価は下がり、配当金も少なくなるという二重のダメージを受けますので、高配当株をナンピン買いをするときは『減配のリスク』について考えてください。

 

業績は良いのに市場全体の流れを受けて株価が下落している

 

投資をやっていると、『なんでこの銘柄の株価が下落しているんだろう?』といくら調べても理由が分からないときはありますよね。

 

そのような場合は、世界市場の流れを受けていたり、今回の新型コロナウイルス感染症のような災害の影響を受けていたりしています。

※新型コロナウイルス感染症は実際に業績の悪化も及ぼしていますが、あくまで例です。

 

株価は企業の業績によらず、一時的な下落を起こす場合がありますので、そのような場合はナンピン買いが有効となるでしょう。

 

ただし、この場合でも注意点があります。

 

一時的なネガティブインパクトでも、株価の回復には時間がかかることが多いからです。

 

やはり、長期目線であることが前提でナンピン買いを行う必要がありますね!

 

 

1株投資の場合

 

ぷるすけ
もちろん業績や市場の流れなどを考えたうえでですが、単元株の場合より1株投資の方がナンピン買いをしやすいです。

 

単元株では、『ナンピン買い』をするのが限界になる場合があります。

 

例えば、3,000円の銘柄を100株保有していて、2,000円まで下がったときにナンピン買いする場合を想定してみてください。

 

もともと30万円の投資をしていて、ナンピン買いをするのに20万円が必要なわけですから、4回ナンピン買いを行うには100万円以上のお金が必要ですよね。

 

数回しかナンピン買いができないとなると、やはりタイミングが重要になってきますし、投資初心者ではすぐに手詰まりになってしまうでしょう。

 

しかし、1株投資であればタイミング悪くナンピン買いをしても、再びナンピン買いすることができます。

 

少額の資金でナンピン買いの回数を増やすことができるので、株価が上昇局面になるまでどんどん平均取得単価を下げることができそうです。

 

 

まとめ

 

ここまで、ナンピン買いのメリット・デメリットと、投資初心者がナンピン買いをしてもいいタイミングについて考察してきました。

 

ナンピン買いのメリット

①平均取得単価が下がるので、株価上昇時に利益が出やすくなる

②株価が損益0となる水準に戻るまでの時間が短くなる

③配当利回りを高くすることができる

 

一方、ナンピン買いのデメリットは以下の通りでした。

 

ナンピン買いのデメリット

①保有株数が増えることで含み損が増えやすい

②使える投資資金が減少する

 

そして、メリット・デメリットを踏まえてナンピン買いをしても良い場面はこのような感じです。

 

ナンピン買いをしても良い場面

①長期保有が目的である

②安定した高配当銘柄である

③業績は良いのに市場全体の流れを受けて株価が下落している

④1株投資である

 

 

ナンピン買いか損切りのどっちがいいのかはたびたび議論になりますし、投資初心者にはナンピン買いより損切りが無難だともいわれます。

 

しかし、長期保有なのか短期売買なのか、また、キャピタルゲイン狙いなのかインカムゲイン狙いなのかで全然違うと思っています。

 

長期保有・インカムゲイン狙いなのに頻繁に損切りしていたら目的からずれている気がするし、

短期売買・キャピタルゲイン狙いならばナンピン買いで傷口を広げるのではなく、勇気をもって損切りをすることが大切だと思います。

 

結局、それぞれの投資目的に合わせたやり方をするのがベストということですね!

 

ただ、ナンピン買いをする場合でもメリットだけを考えるのではなく、デメリットを知っておくことが大切です。

 

また、ナンピン買いが有効であるときとないときについて十分理解したうえで投資を行いましょう。

 

 

これから投資をはじめてみようかなと考えている方はまずはネオモバやLINE証券などの1株投資からはじめてみるのがよいでしょう。

 

>>【関連記事】LINE証券とネオモバを徹底比較!投資初心者が開設すべきはどっち?

 

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これからの記事も楽しみにしててください!

 

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