なぜ韓国にはAmazonが進出していないのかも合わせて解説していきますね。
みなさんは韓国にAmazonが進出していないということをご存知でしょうか。
そう、実は韓国では通販のライバル企業が多く、Amazonが進出できないという状況が続いていました。
そのライバル企業の一つが『クーパン』
先日、米国で上場したばかりで”Uber以来の大型IPO”として投資家界隈をざわつかせましたね。
そこで、この記事ではAmazonの韓国進出を阻む『クーパン』について解説していきます。
Amazonが韓国に進出しない理由
韓国にはAmazonがないのですが、これは撤退したわけではなく、いまだに進出したことがないのです。
その理由として以下のことが挙げられます。
理由
①『クーパン』などのライバル社が多い
②関税の障壁がある
特に①の理由が大きいようで、韓国ではEコマース型(EC型)の企業がすでに飽和しています。
その中でも『クーパン』は積極的に物流への投資を続けていて、スピード配送を実現することで韓国内での規模を拡大しきました。
この点がAmazonと戦略が似ており、”韓国のAmazon”と呼ばれる所以であり、さらにはAmazonの韓国進出を阻む要因となっています。
クーパンが米国で上場!時価総額はなんと9兆円
クーパンの公開価格が35ドルだったのに対して、上場初値は1株63.5ドルをつけました。
一時は69ドルまで上昇する場面があり、2021/3/12(金)の終値は48.47ドルとなっています。
世界規模のパンデミックの影響でネット通販の利用は世界的に伸びていて、クーパンに対する投資家からの期待が高いことがうかがえますね。
クーパン上場が日本で騒がれるもう一つの理由
クーパン上場に加えて時価総額が一時1090億ドルまで膨れ上がったことを受けて、ソフトバンク・グループの株価も上昇しました。
その背景としてはソフトバンク・グループがクーパン株の約1/3を保有していることが挙げられます。
2015年、ソフトバンク・グループはボム・キム氏が創業して5年目で当時無名だったクーパンに10億ドル、その3年後にSBG傘下のピジョン・ファンドがさらに20億ドルを出資しています。
孫正義氏は多くのハイテク企業等に投資をしていますが、クーパンへの出資は成功であったことは間違いないでしょう。
ソフトバンク・グループの株価は日経平均に大きく影響を与えますし、これからもクーパンの株価の動向は注目必須ですね!
最後に、クーパンの事業についてみてみましょう。
クーパンの今後について
しかし、個人的にはこの赤字は全く問題ないと考えています!
クーパンの売上高は約11,967百万ドル、純利益は-474.90百万ドルとなっています。
注目すべき点は純利益ではなく、売上高ですね!
売上高120億ドルは前年比で91%増という驚くべき数値です。
もちろんこの営業赤字5億ドルをどう捉えるかは大事ですが…
全く同じようなビジネス戦略をとっていた企業をみなさんご存知ですよね?
そう、Amazonも営業利益を出すことより積極的な投資を重視し、規模を拡大するという戦略をとり成功を収めています。
ネット通販のビジネスモデルは世界中で確立されつつあり、ショッピファイ $SHOP や”南米のAmazon”と呼ばれたメルカドリブレ $MELI などもパンデミックの影響で株価を大きく伸ばしました。
ネットショッピングでは物流への積極的な投資がカギとなることはすでにAmazonで実証されていて、クーパンがさらに配送を充実させるために投資を行っているのは好印象です。
これらのビジネスでは“規模の経済”がものを言いますから、まずは規模拡大に集中することが大切ですよね。
クーパンの赤字は物流・配送を自前で手掛けるための先行投資ともいえるので将来性は高いと思います。
さらに、今回の上場で調達した資金は、在庫管理と梱包・出荷を担う『フルフィルメントセンター』の整備に充てるほか、料理宅配『クーパンイーツ』や動画配信サービスなどの新規事業に振り分ける予定だそうなので、さらに期待が高まりますね!
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございました。
韓国では大企業Amazonがなかなか進出できず、クーパンがこれからも規模を拡大し優位性を確立していくのではないかと考えています。
そこで、まだ上場して間もないですが僕はクーパンを少しだけ買いました。
今後の株価の行方を見守っていきたいですね!
なお、この記事は特定の株の売買を推奨する目的ではありませんのでご了承ください。
投資は自己責任でお願いしますね!